自然体験活動指導者(NEAL)の資格を取得することができるのは、本学の特徴のひとつです。この日はNEAL講座の野外実践編として1年生が山梨市駅に集合しました。
駅南側にある「かのがわ古道」を地元の方にお話を伺いながら巡ります。
この地域の方々は自分たちで歴史を500年ほど遡って改めて学び、楽しみながら保存活動を行なってきたそうです。
水路脇の小道の先へ。特に明治時代の中央線開通の折、生活に必要な水がどのエリアにもまんべんなく行き渡るようにこうした水路が整備されたそうです。
八幡大神社にお参りしました。境内にはかやの実がたくさん落ちており、昔はこれを薬や食用にしたと教えていただきました。魔除けの意味もあるそうです。
相撲との縁が深い地域で、境内にある小山は土俵です。地元の子どもたちは昔からよくここで遊んでいたそうです。
かつては川幅がもっと広かったところがあり、鍋をつけたり亀を飼ったり、時には落ちてしまったりと小川にはさまざまな思い出があるそうです。
地域の3つの区域にそれぞれある道祖神。かぶせた帽子に愛情を感じます。
いちじくやりんご、なし、ざくろやキウイなど、さまざまな種類の果樹が元気に実っているのが見られます。
水車に到着。昔は水車がいくつもあり、脱穀の動力として実際に活用していたそうです。
綿を栽培している畑もあり、房の中にある白い綿を触らせてもらいました。綿の塊の中には、小さな固い種が入っています。
平安時代以降の遺跡が見つかり、発掘調査中の場所もありました。土の色の違いや石の集まり方などで、かまどや井戸があったことが推察できるそうです。
教室に戻ってきて、それぞれ感想を話し合いました。
「地元の方と一緒に歩けたことで街を大切にしている思いが伝わった」「くねくねとした道のいくつもの家の庭にいろいろな果物がなっていて楽しかった」といった声がありました。
「フルーツパークや温泉などこれまで知っていた山梨市の見所以外にも、歴史のある魅力的な場所があると知ることができた」という意見もありました。
特別講師の鷲田先生がこのエリアの街歩きの小冊子をめくりながら歴史や文化について振り返り、「水車や土留めの跡などが見られ、人の生活が水と共にあったことを改めて感じました」と話していました。
子どもたちの感性に訴える自然体験活動は年々重要視されてきています。
自然の中での活動のポイントについての集中講義と、この日の街歩きを踏まえ、最後に資格試験が行われました。