1年生を対象とした自然体験活動指導者(NEAL)資格取得講座が9月11日、12日に開かれました。
初日は幼児期の自然体験活動の必要性や効果についての講義で、講師の鷲田先生(NPO法人国際自然大学校)の体験談も含めてさまざまな話を聞き、自分たちで意見を出し合う時間もありました。
二日目は万力公園に集合し、「屋台村」と題する自然体験活動のプログラムを体験します。準備された食材や調理道具を持って、火を起こせるエリアに移動しました。
まずは熱中症対策や防虫対策、そして包丁などの扱いなど、自然の中での料理の際に注意するべき点について考えます。
また、子どもたちに自然体験活動の意義を伝えるには、まず自分たちが楽しさを体験することが大切。この日作るのは「吉田のうどん」「おつけだんご」「せいだのたまじ」「信玄餅」の4種で、班ごとに分担して取り掛かりました。
やってみると意外に難しいのが火起こしです。新聞につけた火が薪にうまく燃え広がるよう手持ちのファイルなどで扇ぎ、鍋の水を沸かすのにちょうどいい具合を目指します。
用意した薪が足りないようなら、周辺に落ちている木を拾ってきて折って使うなど、だんだんと自然環境の中でやっていくための行動を会得していくようです。
役割分担を決めて協力し合うことが大切です。
信玄餅用の白玉だんごをきれいに丸めることができました。皆でやると面白い!
信玄餅にかける黒蜜です。「もっととろみをつけたかった」「火のそばで風が吹くと煙が目が沁みて大変」という声もありましたが、おいしそうにできていました。
お互いの交流を深めるのも体験プログラムの目的の一つ。サポートに訪れていたNPO法人国際自然大学校の小林先生(写真右の男性)は本学の卒業生で保育者としての経験もあり、学生たちは先生の体験談に耳を傾けていました。
さて、ジャガイモはうまく炊き上がったでしょうか?
「せいだのたまじ」は上野原市の伝統料理。かつて飢饉を救った「中井清大(太)夫さん(せいだ)」の「小ぶりのジャガイモ(たまじ)」という意味だそうで、皮付きのまま味噌味で煮るのが特徴です。
水分を飛ばすまでの加減が難しいようでしたが、とてもうまくできました!
汁物を作るチームは、炊事場とかまどがあるあずま屋の下で作業しました。
火をおこして煮干しで出汁を取り、野菜を切るなどさまざまな作業があります。
腰の強い「吉田のうどん」を煮込むのに手間取りましたが、なんとか完成しました。
「おつけだんご」は大月市の郷土料理。すいとんのような水で溶いた小麦粉の団子とたっぷりの野菜が入っています。美味しい!
キャンプやバーベキューなどの自然の中での活動に慣れている学生も、そうでない学生もいますが、「大変だったけど楽しかった」という感想が多く聞かれました。子どもたちとやってみたいかという質問には皆「やってみたい!」と即答。
普段使っている道具がなく、その場にあるもので知恵を使ってやっていく必要がありますが、自然の中ならではの爽快感や充実感には特別なものがあります。
お腹いっぱい食べた後は、校舎に戻り、指導に関する講義を受けて、最後に認定試験を受けました。