NEAL講座で地元の方とかのがわ古道巡り

本学で取得できる資格のひとつ、自然体験活動指導者(NEAL)資格の集中講座が開かれました。対象は1年生。特別講師の鷲田晋先生に、自然体験活動の特質や意義、幼児期における自然体験活動の必要性について学んだ後、山梨市駅に集合しました。

駅南側の「かのがわ古道」をグループ毎に歩きます。古道にどんな歴史がありどのように整備されて今に至るのかを深く知るために、今年は4名の地元の方々にご同行いただきました。

明治時代の治水の跡が見られる「下神内川の三分水(しもかのがわのさんぶんすい)」からスタートです。

かつては稲を作っていたため、各所に平等に水を引く必要があったとのこと。小川の脇を進み、水害を抑えるために石の置き方を工夫した道などを見学します。

柿やかりん、りんご、梨、桃やふどうなど、この地域にはさまざま果樹の木があることに気付きました。

もうすぐお祭りがあるという八幡神社。境内には立派な土俵があり、相撲を執り行う奉納角力(ほうとうすもう/現地読み)というこの地ならではの伝統行事が今も続いているそうです。

相撲の際、投げられて土俵を転げ落ちるのも気持ちがいいものだそうで、「へぼっこい気持ちの落ち込みなら治っちもう」と地元の方が冗談混じりに話してくださいました。

地蔵や道祖神などが点在しており、道にまつわるエピソードも伺いました。

水車前で撮影。こんな水車が昔はいくつもあったそうです。
親切な地元の方に梨をいただいた学生もいました。

屋根から吊るされているものは何でしょうか。皆が考え込みます。
答えは、水の中で里芋を洗う道具として使われていたもの、とのことです。

住宅前の板塀に残るレトロなホーロー看板もいい雰囲気です。
板塀は景観整備のためのもので、住民たちが協力して作ったり直したりしているそうです。

近くの保育園で遊ぶ子どもたちに目を奪われながら、将来自分が先生になって子どもたちを連れて歩くときはどんなことに気を付けるかなどを想像しました。

地元の方にお礼を言ってお別れし、教室に戻って感想や意見を話し合いました。
地元住民のお話を直接伺うことで、「温かいものを感じた」「昔ながらの良さがあり安心する感じ」「地域の人たちが集まって協力し合って街並みを守っているのがすごいと思った」「普段はできない体験ができて面白かった」といった感想が上がりました。

最後にこれまでの理解度を確認するための認定試験が行われ、2日間の集中講座が終了しました。

自然体験活動を学ぶNEAL講座を行いました

1年生を対象に、自然体験活動指導者(NEAL)資格取得講座が行われました。
これまで数多くの自然体験活動を率いてきた鷲田先生が、今年も特別講師として来校されました。

1日目は、子どもたちが自然の中でさまざまな体験をすることの大切さや、注意すべき点などについて学びました。2日目は、いよいよ実際に校外に出てみます。コロナ禍のため料理などの野外体験は控え、山梨市駅南側の「かのがわ古道」をグループ毎に巡ります。

写真右端の男性は本学の卒業生で、石和東こども園で保育士として勤務されている石原義将先生です。
石原先生の在学中には、清里の施設に泊まり込んで自然活動を学ぶ授業があったとのこと。野外での料理などを楽しんだそうですが、当時は資格の大切さをあまり意識しておらず、今回有給休暇を使って改めてこの資格講座を受けに来たそうです。

普段は園児たちの体育を全般的に見ている石原先生。「園が主体性を重んじる保育に変わってきています。子どもたちの興味を引き出すためにまず自分が自然活動の知識をもっと得たいと思い、大学の先生に相談してこの講座に参加させてもらいました。特に山梨では、自然の中での保育を大事にしている園が多いように思います」。
保育現場での様子について、在校生たちが石原先生に質問する場面もありました。

鷲田先生が作成したプリントで、チェックポイントを見つける学生たち。馬頭観音や道祖神の像が点在しているのが分かります。

水路の水音が涼しいエリア。昔は井戸水が貴重であったため川で洗い物をしていたこと、土留めのために並べた自然石が亀の腹のようだったことなどが分かりました。

水車小屋に到着! 安藤さん(右端)は、高校時代に部活や授業でこの辺りをよく走っていたそうですが、歴史を記した説明書きをきちんと読んだのは今回が初めてで、面白かったとのことです。

ぶどう畑の側を歩く学生たち。柿やりんごなど、季節を感じる果物がそこかしこで見られました。

咲き誇るコスモスにも秋らしさを感じます。暑い日でしたが、「普段あまり歩いていないので、歩く楽しさを改めて感じることができた」という意見もありました。

地区の会長さんに出会い、10年前に地域の人が協力して歴史を調べてこの道を整備したことなどを伺って、小冊子をいただくという思いがけない交流もありました。

教室に戻り、チェックポイントの答えや感想をまとめます。

グループ毎に発表を行い、鷲田先生が全体の解説をしました。かのがわ古道のように整えられたエリアでも、地域の人々の高齢化にともない更なる整備が難しくなりつつある状況もあるとのことです。
最後に認定試験が行われ、2日間の講座が終了しました。

 

 

 

NEAL資格講座で「かのがわ古道」巡り

自然体験活動指導者(NEAL)資格取得講座が2日間に渡って開かれました。
1年生全員を対象とした講座で、講師はNPO法人国際自然大学校よりお招きした鷲田先生です。
初日は、幼児期の自然体験活動の必要性やリスクマネジメントについての講義が行われました。

例年は、2日目に野外で料理体験をするのですが、今年は新型コロナウイルスの影響で近くのバーベキュー場が閉鎖されているため、今年は山梨市の古道巡りを通じて野外活動を体験します。
まずは、地元の道の歴史的背景を学ぼうと、山梨の主要な街道について逸話を交えながらの説明を聞きました。

特製マップをバインダーに挟み、8班に分かれて「かのがわ古道」へ向かいます。
短大から歩いて行ける距離ですが、山梨市駅の南側で短大とは逆側になるため、訪れるのが初めてという学生がほとんどのようです。

かのがわ古道は、民家脇に水路が流れる静かな小道。彼岸花などの季節感溢れる植物も見られます。
鷲田先生がチェックポイントとしている石像や石組みは見つかるでしょうか。

道沿いに、村の守り神として300年以上前から祀られているという道祖神がありました。

続いて、お地蔵さんも発見。それぞれに特徴があり、案内板により歴史がわかります。


800mほどの生活道路に、お地蔵さんや観音像、昔の遺構がこれほど集まっているのは、全国的に見ても珍しいそうです。

丸い石をそのまま祀る丸石信仰は、山梨と長野のみに見られる信仰とのこと。丸石は、富士山が噴火したときの石との説もあるそうです。

三面に地蔵が彫られた六地蔵も発見。皆でポーズ!

山梨市らしい葡萄棚の風景もあり、のどかです。

 

近くに保育園があり、運動会の練習をしていました。子どもたちを見かけると「かわいい!」と手を振って離れ難くなります。

水車が現役で動いている「かのがわ広場」が折り返し地点です。

自然石を敷き詰めて降雨時の土砂の流亡を防ぎ、その見かけから「亀腹」と呼ばれた場所もありました。

 

かつて洗い場として使われていた「川端」について、鷲田先生が説明します。実は鷲田先生は市のボランティアスタッフとともに事前にこの古道を歩き、知識を深めたのだそうです。

学生たちが楽しめる仕掛けを、と鷲田先生が用意していたクイズ問題もあり、学生たちは相談しながら答えを書き入れていました。

随所に見られる現在地マップ。かのがわ古道は、昭和初期の風景を復活させようと地元住民と市が協働して整備を進めた道で、国土交通大臣賞も受賞しているそうです。

短大に戻り、古道巡りの感想を互いにシェアします。民家の庭先のニワトリに注目していた学生や、普段あまり話さなかった友達とも仲良くなれたという学生もいました。

黒江 文(あや)さん(写真)は、「結構最初の方からポイントがあったことがわかり、もっとよく見ているんだったと思いました。子どもたちと一緒にやるなら、水車など簡単に見つけられるものをポイントにすると楽しそうです」と話していました。

古道クイズの答え合わせを行った後は、改めて、幼児の自然保育を念頭に置いた講義です。トイレの場所の確認など事前準備は重要で、幼児に一度にたくさんのことを伝えると忘れてしまうので、少しずつ伝えるといった注意点もあります。

山梨県内で行われている自然保育の事例も紹介されました。季節に応じて稲作体験をしたり、自然の中で創作活動をしたりとその内容はさまざまで、自然の中でのひとときはその後の人生に影響を与える「原体験」となることが多いようです。

鷲田先生が実際に行った自然保育の様子をスライドショーで観賞し、子どもたちがどんな風に生き生きと遊んでいたかについて聞く時間もありました。

実際の活動には細かな活動計画が必要になるということで、活動の目的を意識した計画づくりについても考えます。

最後に、自然体験活動指導者(NEAL)資格の試験が行われ、2日間特別講座の締め括りとなりました。

NEAL資格講座で野外料理体験

1年生を対象とした自然体験活動指導者(NEAL)資格取得講座が9月11日、12日に開かれました。
初日は幼児期の自然体験活動の必要性や効果についての講義で、講師の鷲田先生(NPO法人国際自然大学校)の体験談も含めてさまざまな話を聞き、自分たちで意見を出し合う時間もありました。

二日目は万力公園に集合し、「屋台村」と題する自然体験活動のプログラムを体験します。準備された食材や調理道具を持って、火を起こせるエリアに移動しました。

まずは熱中症対策や防虫対策、そして包丁などの扱いなど、自然の中での料理の際に注意するべき点について考えます。
また、子どもたちに自然体験活動の意義を伝えるには、まず自分たちが楽しさを体験することが大切。この日作るのは「吉田のうどん」「おつけだんご」「せいだのたまじ」「信玄餅」の4種で、班ごとに分担して取り掛かりました。

やってみると意外に難しいのが火起こしです。新聞につけた火が薪にうまく燃え広がるよう手持ちのファイルなどで扇ぎ、鍋の水を沸かすのにちょうどいい具合を目指します。

用意した薪が足りないようなら、周辺に落ちている木を拾ってきて折って使うなど、だんだんと自然環境の中でやっていくための行動を会得していくようです。

役割分担を決めて協力し合うことが大切です。

信玄餅用の白玉だんごをきれいに丸めることができました。皆でやると面白い!

信玄餅にかける黒蜜です。「もっととろみをつけたかった」「火のそばで風が吹くと煙が目が沁みて大変」という声もありましたが、おいしそうにできていました。

お互いの交流を深めるのも体験プログラムの目的の一つ。サポートに訪れていたNPO法人国際自然大学校の小林先生(写真右の男性)は本学の卒業生で保育者としての経験もあり、学生たちは先生の体験談に耳を傾けていました。

さて、ジャガイモはうまく炊き上がったでしょうか?
「せいだのたまじ」は上野原市の伝統料理。かつて飢饉を救った「中井清大(太)夫さん(せいだ)」の「小ぶりのジャガイモ(たまじ)」という意味だそうで、皮付きのまま味噌味で煮るのが特徴です。

水分を飛ばすまでの加減が難しいようでしたが、とてもうまくできました!

汁物を作るチームは、炊事場とかまどがあるあずま屋の下で作業しました。

火をおこして煮干しで出汁を取り、野菜を切るなどさまざまな作業があります。
腰の強い「吉田のうどん」を煮込むのに手間取りましたが、なんとか完成しました。

「おつけだんご」は大月市の郷土料理。すいとんのような水で溶いた小麦粉の団子とたっぷりの野菜が入っています。美味しい!

キャンプやバーベキューなどの自然の中での活動に慣れている学生も、そうでない学生もいますが、「大変だったけど楽しかった」という感想が多く聞かれました。子どもたちとやってみたいかという質問には皆「やってみたい!」と即答。

普段使っている道具がなく、その場にあるもので知恵を使ってやっていく必要がありますが、自然の中ならではの爽快感や充実感には特別なものがあります。

お腹いっぱい食べた後は、校舎に戻り、指導に関する講義を受けて、最後に認定試験を受けました。

自然体験活動指導者養成講座が行われました

9月11日(月)、12日(火)に1年生が自然体験活動指導者(NEAL)養成講座を受講しました。

講師にはNPO法人国際自然大学校の鷲田先生、小林先生をお招きしました。
小林先生は帝京学園短期大学のOBでもいらっしゃいます。

◎1日目
「自然体験活動とは何か?」「子どもに自然体験活動がなぜ必要なのか?」という説明を受けたあと、学生たちも体験活動を実践しました。
行ったのはドラム缶ピザ作り!各班ごとに役割を決め、協力してピザを作ります。
ピザは生地から手作り

 
ドラム缶は薪割りから始めます


みんなでおいしく頂きました

各班で振り返りを行い、1日目は終了しました。

◎2日目
自然体験活動の意義と課題、自然体験活動の指導、自然体験活動の安全管理などを学びました。
  
どの班も真剣に取り組んでいます

  
  

 
北杜市の自然についても学びました

認定試験に合格すると自然体験活動指導者として認められます。
保育者を目指す学生たちには貴重な勉強の機会でした。