カタツムリ(蝸牛 カギュウ)は、陸に棲む巻貝の通称。

殻の巻き方

カタツムリには右巻きと左巻きがあり、上から見て、渦の中心からどちら回りに殻が成長するかで決められる。実際に区別をするには、殻頂を上にして殻の口を自分の方に向けたとき、殻の口が右にあれば右巻き、左にあれば左巻きとするのが簡単である。日本産のものでは種ごとに巻きの方向が遺伝的に決まっており、大部分の種は右巻きであるが、ヒダリマキマイマイなど少数の左巻き種がおり、キセルガイ科のように科全体が左巻きのものもいる。

巻きの方向を決めるのは一つの遺伝子によるとされ、この遺伝子が欠如もしくは機能しない場合、その種本来の巻き方向とは逆に巻いた逆旋回個体となるという。実際に逆旋個体が発見されることもあるが、きわめて稀な例である。通常、逆旋個体は体の構造も逆で、交尾孔も右旋個体は右側、左旋個体は左側に開く。多くのカタツムリでは対面しながらすれ違う位置で交尾孔のある側を相互に合わせるため、巻き方が逆であると交尾が困難となり種分化がおこる場合もあると考えられている。外国にはポリネシアマイマイやマレーマイマイのように同一種内で右巻きと左巻きの両方が普通に出現する種類もある。このような両旋型の種の交尾は、他方の殻の上にもう一方の個体が乗るマウンティング形式であるため巻き方の違う個体同士でも交尾が可能であるという。

 

広東住血線虫などの寄生虫を持っている事がままあり、触れた後にしっかり石鹸や洗剤で手や触れた部分を洗わなければ、直接および間接的に口・眼・鼻などの各粘膜および傷口から感染する恐れがある。また、体内に上記の寄生虫が迷入・感染すると、中枢神経系で生育しようとするために眼球や脳などの主要器官が迷入先である場合が多いので、罹患者は死亡または重い障害が残る可能性が大きい。これら線虫類をはじめ寄生虫の多くは乾燥にも脆弱なので、洗浄後は手や触れた部位の皮膚をしっかりと乾燥させることも確実な罹患予防に繋がる。

 

出典:ウェキぺディア