普通葉は光合成を行う緑色の葉を普通葉とよびます。普通葉には、葉身と葉柄と托葉の三つの部分が区別されるが、このすべての部分を備えている葉を完全葉、このうちの一つまたは二つの部分を欠く葉を不完全葉とよぶのです。葉身は、普通、平面的な形で日光を受けやすく、葉の主要な働きである光合成を活発に行う部分である。葉柄は茎と葉身を連絡する部分であるとともに、この部分がその成長過程で適当にねじれて、葉身を日光のくる方向に向ける働きもあります。

葉には、普通葉のほかに、植物体の最初の葉であ子葉シュート苗条(びょうじょう))の比較的下につく低出葉、シュートの上のほうにつく高出葉がある。芽を包む鱗片(りんぺん)葉は低出葉の一つであり、花を葉腋に抱く包葉は高出葉である。花の構成要素である片(がくへん)、花弁雄しべ心皮も葉に類するものと解釈することができる。このように、普通葉をはじめとして葉に類するものをまとめて葉的器官とよぶことがある。サボテン類の針は形態学的には短枝の葉に相当するとみられるところから、葉的器官の一つとして扱われ、葉針とよばれる。メギの針も葉針である。しかし、ニセアカシアの針は托葉に相当するものであり、エンドウ巻きひげ葉身の一部に相当する。

葉の寿命とは

幼い葉は、芽の中で、種類によってさまざまな形に巻いている(幼葉態という)が、芽の展開に伴って平面的な形となるのが普通である。展開のあとの普通葉の寿命は、落葉樹であれば春から秋の紅葉までの期間であるが、常緑樹では1年から数年のものまでとさまざまである。マツ属のある種では、針状葉が40年近くも生きていると報告されているし、アフリカの砂漠に生育する風変わりな裸子植物であるウェルウィッチアは終生伸び続ける一対の葉をもち、しかも、それが1000年を超える寿命をもつといわれている。

 

出典:ウィキペディア